ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

何でエッサウイラなの?

さてエッサウイラに来たわけですが、ところでモロッコに行くとなれば、鉄板コースはサハラ砂漠だと思うんですよ。

そもそも私が「いつかモロッコ行きたいなー」と思ったきっかけは大学の先輩のブログにアップされたサハラ砂漠の写真でした。オレンジの砂にくっきりと映るラクダのシルエットがとてもきれいで、私も見たいな、と思いました。
あれから5年だか6年だかが経った昨年、「次どこ行こうかー」と言った私に「モロッコ?」と言ったのは夫です。夫ですよ!私じゃないよ!で、「え、モロッコ!いいの?!」と笑う私の脳裏に浮かんだのは、やっぱりあのラクダのシルエットだったのです。



しかし、私たちが向かったのは砂漠どころか海だった。東ではなく西へと進む我々。いったい私たち夫婦はどうしたというのでしょうか。ラクダはどうでもよくなったというのでしょうか。



…ぶっちゃけると、夫がヘルニアを患ったのです。


それはあまりに突然で、私がメキシコから成田に帰り着いたあの日、夫は「なんか腰が痛むんだよねー」と言い、それからずっと東京でも大阪でも「痛い痛い」と言い続けた。それを聞いた我が母(看護師)は、「まあハノイに戻ってから病院行きなー」と言い、まあ実際それしかないので、とりあえず夫は2週間我慢。
夫は普段から頻繁に頭痛を訴えるので、もしや脳に問題が…?とビクビクしていた私ですが、幸いと言うべきか、ヘルニアでした。念のためMRIもとったのですが脳に問題はなかったようです。(おかしいな…)

たまたま夫の診断結果が出たタイミングで母から連絡があったので「あーヘルニアやったわー」と何も考えずに行った私に、母が放った一言は、あまりにも衝撃的なものでした。


「ヘルニアでモロッコ行けるの?」






( ゚Д゚)



ガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン!!



忘れてたーーーーーー!!!!!!



何しろサハラ砂漠へ行こうと思ったら、中継地点のワルザザードまでバスで5時間、そこから砂漠ツアーを催行しているメルズーガまでさらに7時間かかるのです。もう少し近い砂漠の街・ザゴラでさえ4時間かかる。
しかも途中アトラス越えとかあるのに…行けるわけがないじゃないか!!だって夫、座ってる姿勢が一番つらいって言ってるのに!!


( ゚Д゚) …


(。ゝ∀・)b じゃ、ほかの街に行けばいいよね♪


私が気持ちを切り替えるのに、多分5分もかかってなかったと思います。


実は私、モロッコ行きが近づくにつれて、砂漠に行くのが億劫になってたのです。何しろ夫が休めるのは土日を合わせて10日ほど。内4日は移動と旅行後の休みに費やされるので、旅自体は実質1週間です。そして私はなんだかんだ言ってもマラケシュがメインだと思っていたし、最低3泊というのは譲れないポイントでした。そうすると、砂漠行きがたちまちハードになるのです。連日移動、移動、移動。「あちゃーこれしんどいなー」「ちょっと面倒だなー」と思ってた。それでツアーの予約もしないまま時間ばかりが過ぎていたし。だから、言葉は悪いですが、正直夫が腰を痛めたのは渡りに船な部分もあったのです。


で、「カサブランカ行こうよ、列車に乗って」と言う夫の言葉を一切拒否して私が押し切ったのがエッサウイラ行きだったのでした。理由?うーん何かきれいな街っぽかったから…
本当は青の街・シャウエンに行きたかったけど、そっちは遠い。エッサウイラならバスで3時間だし、写真を見てると青と白できれいだし、モロッコ人も推す美しい街っていうし、じゃ、エッサウイラだ!と。

夫はぶーぶー言ってましたが、最終的には「まあ今回のモロッコはあなたのための旅みたいなもんだから」とあきらめた模様。夫は幼少の頃から某イスラム教国に行きつけていたため、実際イスラム教国には飽き飽きで、だから今回のモロッコも全くやる気がなかったのです。


まあそんなこんなで夫婦間に温度差を抱えたままやってきたエッサウイラ。
何とまあ夫、この街をえらく気に入り、しまいには「俺、ここに住んで日本人宿とかやったらいいんじゃないかと思うんだけど、どう?」とまで言い出し、「あなたの嗅覚ってすごいよね。あなたの選ぶものって大体良かったり、美味しかったりするじゃん」と誉めていただきました。光栄です。
ハズしかたも半端ないんですけどね。

でもエッサウイラ、確かに予想以上にいい街でした!
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次の記事からエッサウイラの街についてアップします。
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