ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

モロッコの旅 2日目・エッサウィラの夕日

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写真は港から臨むエッサウィラの旧市街。「要塞の街だねえ」。

海辺の街・エッサウィラはモロッコの中部海岸に位置し、主な産業は漁業です。

15世紀にポルトガル人によって「Mogador」と名付けられ、西アフリカにおけるポルトガルの軍事・貿易の中心として栄えた後、16世紀の半ばにポルトガル人がモロッコの部族との争いに敗れたのをきっかけに衰退。
その後1765年に当時のスルタン(君主)が仏人建築家のクールニュに、「貿易に適し、かつ軍事的防御にも優れた近代的な港湾都市」の設計を命じ、これを機に街は大きく発展。街の名前が「エッサウィラ」となったのもこの時代で、19世紀にはアフリカ西海岸で唯一ヨーロッパ人に開かれ、免税措置の取られた港湾都市となりました。

1912年、モロッコがフランスの植民地となったのをきっかけに、街は再び「モガドール」と呼ばれるようになり、さらにカサブランカに中心が移ったことで、街は衰退していくことに。「エッサウィラ」に名前が戻ったのは、1956年のモロッコ独立のあと。
2001年にはエッサウィラのメディナが世界遺産に登録されています。


そんなエッサウィラ、海が近くて気候も温暖、白と青で彩られた家並みが美しいということで、モロッコ人の間では人気の観光スポット。エッサウィラに到着して乗ったタクシーのドライバーは「エッサウィラは美しく、いい街だ!」と誇らしげに言っていました。

リヤドに到着するまでにウロウロしたのは既に書いた通りで、さっそく街歩き開始。
道の名前が分かりづらい、というのを除けば、さすが目的があって新たに作られた街というだけあって、ここの旧市街は割と道が分かりやすいです。割と。


モロッコといえば、のタジン鍋。エッサウィラで売られている陶器の大半は、サフィという、やはりモロッコ中部海岸にある街で作られているもの。
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ここで発見、ムスンメン!!
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ムスンメンとはモロッコ風クレープとも呼ばれるパンで、四角く伸ばした生地を折り畳み、さらに四角く伸ばしてから焼くため、若干厚みがあって、中に層があります。マレーシアで見られるロティ・チャナイに似たパンです。
私はロティ・チャナイが大好きなのに、あれだけマレーシアに行っていて実は2回しかロティ・チャナイを食べたことがない(しかもホテルの朝食ビュッフェで、というヘタレっぷり)。ハノイにいてもロティ・チャナイに飢えていて(本当)、だからこそモロッコ行きの直前にこのムスンメンの存在を知った時はいっそこの場で踊りだそうかと思ったほど。
そのムスンメンに、このエッサウィラの地で出会った!クレープ好きな夫をそそのかし、早速買います。


持ち帰り仕様。
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これがもっちもちしていて、ほんのり塩味で美味しかった!2泊3日の滞在で4,5回買いました。早い時間に行くと無くて、夕方ぐらいに行かないと食べられなかった。最終日は、だから食べられなかったんだよなあ、残念。
でも少しの未練を残した方が、記憶の中の食べ物は輝き続けて、いいんだと思います。


食べて満足したら、歩きます。
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カモメの喧嘩。
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「つかさー、まじお前ありえねえわー、何なわけ?」「…」
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このカモメの喧嘩のあと、夫はマラケシュにバティックを忘れてきた私にストールを買ってくれました。そして、自分はジュラバを購入。ジュラバとは→
白のジュラバを試着した夫の姿は、それはそれは面白かったです。実際買ったのはカフェオレ色。

ああ、綺麗!
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海を見に北稜堡へ。ポルトガル人によって16世紀に造られた見張り台です。
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海、荒れてました。アフリカくんだりまできて日本海を見に来た気分です。そう、この日は風が強くて寒かった!
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エッサウィラは夕陽がきれいということでやってきたわけですが、まだまだ陽が沈むには時間がかかりそうだったので港へGo!…とはいっても夕刻の港に人気はなく、いるのはカモメだけ。
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猫もいた。寝てたけど。
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そろそろ夕陽が見れるのでは、と再び北稜堡へ向かいます。途中見かけたSUSHIレストラン。美味しいのかな。
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寒い中、ひたすら日没を待ちます、ブルブル。ゴウゴウと風が吹き付ける中、何でたかだか太陽を見るためだけにこんな寒い思いを…なんて思いつつ、とにかく待つ。ザ・苦行。
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それでも、そうやってようやく見れた夕陽はやっぱりきれいで、「い、今なら山登る人の気持ちが分かる…ブルブル」と夫に言いました。
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何度か挫けて「もうさー大体何時ぐらいに日が沈むか分かったんだから、明日出直してこようよー」とブーブー言ってたのですが、結果的にこの日我慢して良かったのです。翌日はずっと曇っていた上に海も大時化で夕陽どころの騒ぎじゃなかった…。


夕陽を見たら、お夕飯。宿の人もおすすめの、Le Patioへ。
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フランス語ができないと料理の注文も困難なレストランで、ちょっと泣きそうでした。英語もあんまり通じないし。メニューは日替わり。その日仕入れた海鮮によって変わります。
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モロッコワインのサハリ。結構強い。
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イカのサラダ。
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魚とオレンジのタジン。
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1皿をシェアする、と言ったのに取り皿は持って行かれ、従業員は私語を慎まない…というどっかでよく見たような接客クオリティ。だけど味は確かに良かったです。タジンについてきた、ココナツ風味のクスクスがまた美味でした。店内の雰囲気もいいです。

エッサウィラ初日は、こうして幕をおろしました。

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