ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

はあど・ぼいるど

『オークション・ハウス』(全34巻)という漫画の1~5巻が、Amazon Kindleストアで無料!というので、これはお得だなと買ってみた。

てっきり『ZERO』とか『ギャラリーフェイク』系の話だと思ったら、絵画の新作・贋作も絡めつつ、ムエタイ名人が出てきたり、女性ボディービルダーが出てきたり、マフィアもヤクザも揃えています、相手を殺すためなら吹き矢や手裏剣も使っちゃうよ!人がどんどん死ぬけど、お色気もあるからお口直しにどうぞ!男も女もどんどん脱ぐよ!という予想外に(内容がシリアスなだけになおさら)笑ってしまう内容で、思わず夫にこの漫画の存在を教えようとして、はたと困った。あらこういう漫画ってなんていうのかしら。

 

とりあえず、「主人公は幼いころに、画商の両親を名画狙いの3人組に殺され、復讐という目的を果たすために美術界に入り込んだ鑑定と贋作の天才で、仇敵にたどり着くまでに色んな事件が起こって色んな人間ととにかく争うんだが、その敵が、吹き矢使ったり、太極拳マスターやムエタイマスターだったりして何が何だか」というと、「おお、それはハードボイルドだね」とすっきりした答えをくれた。

 

おお、なるほど、ハードボイルド。今までの人生で初めて口にしたわ。ほんとだよ。

 

しかし、そこで夫婦は壁にぶち当たる。「ハード」は”Hard”であり、「ボイルド」は”Boiled”だろう。それ以外のボイルを、私たちは知らない。スーザン・ボイルぐらいしかしらない。お料理言葉が、またなぜ男くさいイメージをもつ言葉になりえたのか?そんな疑問をもってしまったのです。お互いに30年、おそらくクスクス大の萌芽すら、頭に生まれたことのなかった疑問を。夜中に。眠いよ。

こんなとき、iPadは便利です。プチ、シュッ、タンタンタンタン、で検索できるからね。起動が早いっていいわ…。

Wikipediaによれば、元々は「白身・黄身の両方ともしっかり凝固するまで茹でた堅ゆで卵」のことであり、それが転じて、「感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情、精神的肉体的に強靭、妥協しない」という人間の性格を表す言葉になった、とのこと。

 

夫「卵!」

私「うん、だから外も中もしっかりしてるってこと」

夫「ふーん…。ねえねえ、俺ってハードボイルド?結構しっかりしてると思うんだけどなあ、俺」

私「あんたは温泉卵。固いのは殻だけ」

 

『オークション・ハウス』、面白いです。でも成人男性向けだね。