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ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

リーガの建築・3 ~ユーゲントシュティール建築群

 リーガの街でも最も特徴的なのが、ユーゲントシュティール建築の多さです。ユーゲントシュティール、というと耳慣れないですが、「アールヌーヴォー様式」のことです。

アール・ヌーヴォー(フランス語: Art Nouveau)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐に亘った。 

アール・ヌーヴォー - Wikipedia

このアールヌーヴォーを、ドイツやオーストリアなどのドイツ語圏では、1896年創刊の大衆週刊誌『ユーゲント(=青春)』 にちなんでユーゲントシュティールと呼んだのでした。ドイツ語圏においては、この『ユーゲント』こそが世紀末に起こった新しい芸術の発表の場であった、とのこと。

人間の頭部像や全身像、動植物を装飾に用い、曲線と直線の組み合わせを巧みに取り入れたユーゲントシュティール様式の建築物は、19世紀末から20世紀初めにかけて大流行したものの、移り行く世相の中で機能性を重視するようになった社会に受け入れられず、急速に消えていった儚い存在だったのですが、実はこの時代にちょうど都市の拡張が行われていたリーガでは、それまでの木造建築を取り壊したあとに数多くのユーゲントシュティール建築が建てられ、1914年まで建設ラッシュが続いたのでした。よって今でもリーガには市内各所に多くのユーゲントシュティール建築が残っており、とりわけ旧市街北部のアルベルタ通り・エリザベーテス通り・ストレールニエク通りのように、ユーゲントシュティール建築が通り全体を占めているなんていう場所は、ヨーロッパ広しと言えど、このリーガだけなんだそうです。リーガ旧市街は世界遺産に指定されていますが、その理由がこの数多く残った建築群だったとのこと。

以下、ガイドブックに載ってる有名どころを羅列ー。 

 

・エリザベーテス通り33番地の共同住宅(1901年) 

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・アルベルタ通り6番地の共同住宅(1903年)

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・アルベルタ通り8番地の共同住宅(1903年)

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 ・リエベディンスキー共同住宅(1904年・写真左端)

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 ・アルベルタ通り13番地の共同住宅(1904年)

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 ・ミツソフ私立学校(1905年)

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・ ボグスラフスキー共同住宅(1906年)

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一番上の窓に見える部分は「空を切り取るため」のもの。ガラスは嵌っておらず、この枠の向こうには部屋もありません。

 

以上がリーガ出身で、サンクトペテルブルグで建築を学んだ建築家・ミハイル・エイゼンシュタインの作品の一部。斬新かつ自由なスタイルで知られ、市内には彼がデザインした家が18軒あるといいます。

 

 

・アルベルタ通り12番の共同住宅(1903年)

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こちらはラトビア工芸大学で学び、ラトビア国立大学の建築学部教授や学長も務めた、エイゼンス・ラウベと、 やはり同時代にユーゲントシュティール様式の建築家として高く評価されたコンスタンチン・ペークシェンス*1の共作で、ほかの建築が一般住宅であるために内部見学ができない中で、「アールヌーヴォーミュージアム」が入っているために、観光客でも中の様子を見ることができるという貴重な存在であります。特に中に入ってすぐにある螺旋階段は美しい!中に入るには、入り口でミュージアムのルームナンバーを押してチャイムを鳴らし、鍵を開けてもらう必要があります。

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 このあたりは美しい建物が多くて、様式がどーのとか分からなくても、見ているだけで楽しい。

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 誰にでも開かれているようで、でも私には入ることは叶わない中庭。

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 いい場所キープしてるねえ。そこなら、さぞかし暖かかろう(この日は気温が10度台前半と低かった)

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 その辺をブラブラしているときに見つけた建物。これもたぶん、ユーゲントシュティール。

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