神戸を歩く−北野異人館・前篇
人間、「いつでも行ける」と思っていながら、なかなか行けない、あるいは行かない場所ってありますよね。
私にとってのそれはアンコールワットで、去年夫が連れて行ってくれなかったら、たぶんまだ行けていなかったと思う。ベトナムに4年以上も住んでて、ねえ。
日本国内におけるそれは、神戸は北野の異人館。
神戸市の隣にあるS市に育ち、休日は神戸か宝塚に遊びに行くことが多く、しかも中高6年間神戸の学校に通っていたにも係わらず、私は日本にいた20数年間、一度も異人館に行ったことがなかった。これを言うとみんな驚くのだが、事実です。
今回、家の事情で6月頭に帰国し、そのまま友達と約束している7月末のイベントまで日本にいることにした私は、とてもとても暇だった。そこで、この際改めて神戸の町をうろうろしようとガイドブックを買い、異人館行きを決めたのでした。
とはいえ、その異人館へ行った日、私は元町や港のほうを巡るつもりで、異人館へ行くつもりはまったくなかった。
この日は中華街でテイクアウトしたお弁当をメリケンパークで食べて、そのあとモザイクで遊ぶつもりだった。
お弁当を買って、メリケンパークへ。この日はかなり風が強かった。
お弁当ー!『吉祥吉』の極上ステーキ丼。上にのっているのは神戸牛。タレだけでご飯3杯いけると思いました。お持ち帰りの場合、肉が硬くなるので、30分以内にお召し上がりください、とのことでした。
で、ここからモザイクに行くつもりだった私。ところが、このバスを見た瞬間に、ひらめいたのです。
今日、異人館行っちゃえばいいやん!と。どーせ暇だし一人だし、思いつきで行動しても誰にも迷惑かかりません。Go!です。
こちらのバスはシティ・ループと言って、神戸の主要な観光スポットやショッピングゾーンを回る巡回バスで、1回の乗車で250円。1日乗り放題券は650円。
私はここから異人館までと、異人館から阪急三ノ宮駅までの2回しか乗らないので、乗り放題は買いませんでした。
北野異人館に到着。バス停のすぐ向かいにある、『ベンの家』で、観光のための共通券を買います。
ここで売られていたのは4館券と9館券。それぞれ入ることのできる館が違うので注意。数ある異人館の中でも最も早く一般に公開され、窓からの景色も見事な『うろこの家』を見るのなら、9館特選券を買って、時間のある限りたくさんの異人館を巡るのがいいかな、と思います。
なぜなら、
・『うろこの家』だけで入館料が1、000円かかる。ほかは大体500円
・シティ・ループ停留所向かいに、すでに3軒の異人館がある
・そして『うろこの家』は坂のてっぺんにあるため、道中いくつかの異人館を見て回れる
・そして坂の上にはやはり異人館が、隣り合う形で数軒並んでいる
・つまり元は取れる
・そもそも『うろこの館』入館が可能な共通券はこの9館券だけ
ちなみに、シティ・ループで北野まで来た人は、通常3,500円の9館特選券が、3,150円で買えます。
お得ではないか。
明治35年に建てられたこちらの建物、当時の住人ベン・アリソンが世界中を旅して集めたコレクションがこれでもか!と展示されています。よくまあ、こんだけ捕まえたもんだなー…
隣の仏蘭西館には行かず、『うろこ』目指して坂を登ります。
中は震災関連の展示。
かーなーりーの急勾配であるオランダ坂をひいひい言いながら登って、やっとこさ着いた…。『うろこの家』(明治38年築)
2階からは海が見える!(当然だよどんだけ坂を登ったか(´・ε・`))
入り口から入ってすぐの建物は当時の生活を再現したものになっていて、向かって左隣が美術館。ショップで『うろこの家』ピンズを買った私は大変に満足し、美術館へは行きませんでした。
異人館は写真撮影が自由!日本へ帰ってきてからほとんど写真を撮っていなかった私のテンションは、ここ北野のオランダ坂で上がりきってMAX!はりきって次の異人館へ(´∀`*)
続く。