ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

一袋のラーメンに、日本企業の本気を見た話。

私にとって、最強のインスタントラーメンとは『中華三昧』なのですが、だからと言って明星食品の話ではもちろんなく、


この小さな台所で生まれた発明から、
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これだけ多くの商品が開発・展開していった、日本が誇る食品企業・日清の話にございます。
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日清食品は7月から南部ビンズオン省にてノンフライ麺を使用したインスタントラーメンの製造を始めており、こちらがホーチミンで販売されております。

もう一度言う。


ホーチミンで販売されております。


つまりハノイでは売ってないってこと。
まあさすがにものがインスタントラーメンであることを考えれば、売れ行きが良ければ必ず北部・中部でも販売が開始されるはず。私は実食の末、「これは間違いなくハノイにも来る…!」と確信しました。


先の連休でホーチミンに行かれた方に、お土産としていただきました。袋の右下で燦然と輝く「My khong chien(=ノンフライ麺)」の文字。ググったところ、お値段一袋5000ドンで、既存のインスタント麺よりちょっと高め。
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チキンラーメン同様、お湯かけ3分ですが、試しに1袋作ってみたら麺が固まったままだったので、2袋目は1分ほど煮込んでちょっと放置してみました。

できあがり
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麺が太く、正方形に近い断面。食べてみるともちもちしていて、かなりいい感じです。
『ラ王』の麺に近いかな?私、カップ麺は最近『どん兵衛』しか食べてないのであれですが、たしか『ラ王』って麺が平べったかったよね?あれより立体的で、食べ応えのある麺。ケミカルな雑味がなく、日本人の好きな「素材の味」。麺だけ売ってほしい。

さて問題はスープです。
写真はチキン風味のものなのですが、私がいただいたものはこれともうひとつ、海老風味がありまして。
チキンはそっけないビジュアルですが、一方の海老はというと、『どん兵衛 肉うどん』に入ってるような揚げ玉なんか入っていて、「おお日本の麺だ、ベトナムじゃない!」なんて感動…


したのも束の間、一口食べて私びっくり。


超ベトナム!!!


香るパクチー、意外な辛み、なんというかもう、ほんとうに「ベトナムの麺ってこうだよね!」っていう味。私は数年前に胃をやられてからインスタント麺は敬遠しているのですが、でも間違いないよ私の舌は覚えてるよ!
これ「VINA ACECOOKの『Omachi』が麺をリニューアルしたんです」って持ってこられたら信じるわ…。
味がベトナムを想起させればさせるほど、「これが日本企業ってやつか…」と唸らずにはいられない。
この「日本企業が生み出した(注:もちろんベトナム人料理家が開発に携わっています)、ガチ『ベトナムの味』」に私は感動すら覚えました。



パクチー嫌いなんでスープ残したけどね。



チキンもやっぱりパクチー入ってるけど、こちらは少量で、海老に比べたらあまり気にならず、食べやすかったです。
まあそんなわけで、麺もおいしいし、スープは家庭に受け入れられる味。となれば、ハノイ進出もわりとっさり叶うのではないでしょうか。まずは頑張ってホーチミンでプロモーションしていただきたいです。