ユカタン行ったり来たりツアーの結末。
チチェンを後にして向かった先は、こちらもまたど定番の、セノーテです。
セノーテとは、地面に空いた大きな穴に地下水が溜まってできた天然の泉、井戸のこと。地盤の弱いユカタン半島の石灰岩地帯で多くみられるもので、マヤ人にとってはこの天然の井戸は巡礼の地であり、また供物を捧げる場所であった、と。
前回の記事のタイトルにあった「井戸のほとり」とは、マヤ語である「チチェン」の和訳なんですが、その「井戸」がこのセノーテのこと。川も海もなかったユカタン半島北部において、このセノーテの存在はまさに神の恵みであったわけですね。
外国人の間で最も有名なセノーテと言えばグラン・セノーテ。…ですが、今回我々はTちゃんおすすめ「セノーテ・サムラ」へ向かいます。
入り口。
おお!何という透明度の高い水…。私は入らなかったけど、Tちゃんたちが入って結構必死で足をバタつかせながら浮いていたので、深さはあると思うんです。でも底まで見えちゃう。何てこと!
垂れ下がっているのは木の根っこだそうです。
このセノーテには魚もいます。足の角質とか食べてくれる、あの魚です。ああ、マラッカで食べてもらったな…
この日はあいにくの曇天。晴れていれば光の帯が射し込んで、それは美しいんだとか。
写真はないけれど、一瞬、ほんとうに一瞬だけ光が射したんです。あのときは、「あーここ来てよかったな」とぼんやり思いました。
そこからまた移動して、また遺跡です!
…が、しかし!ここでTちゃんの顔色が変わる!
慌てるTちゃん!走るTちゃん!
なぜなら、もう間もなく閉場時間だったから。
Tちゃん、管理のお兄さんたちに笑顔を振りまき、あれこれ頼み込んで、裏道を通ってなんとか入場。
とはいえ、のんびりはできません。だって残り15分しかないから!いきなりメインのピラミッドに登ります。
さて、ここエクバラム遺跡は比較的最近、1997年に発見されたマヤ文明の遺跡で、「エクバラム」とはこの地が最も栄えた時代の王朝の、初代王の名で、「黒いジャガー」という意味。
ジャングルの奥にあったのが幸いしたのか、ほとんど盗掘にもあっていないそうで、保存状態も良好なんだそうな。
実際、1200年も前に造られたというのが信じられないほどきれいです。
蓑を被っているところは、現在絶賛修復中の部分です。
103段の階段を登ります。結構急な階段で、幅も狭い。
さあ、これが地上30mからの景色だ!
ユカタンの大自然が我が手に!
…なんて、王様気分が味わえます。ちょっとカンボジアを思い出したな。
ものすごく気持ちいい。
気持ちいいんだけど、ここでタイムアップ。管理人のオジサンたちから「降りろ―」と言われました、あう。
何とか「ウノ・フォト!」とお願いして、王の墓が発見された部分の彫刻だけは見れました。きれい!
ここからさらに移動して、
ユカタン半島第2の都市、バヤドリへ。
ここへ来た目的は、テキーラの試飲!!
…なんですが、閉まってた。
これを一番楽しみにしてたのに。
そんな感じの、ドタバタツアーでした。ずっと運転してくれたセニョール、ありがとう!ガイドしてくれたTちゃんありがとう!