ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

いざメキシコのベニスへ!

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とうとうメキシコ最終日!
夜の飛行機で日本に帰るというこの日に私たちが向かった場所、それはソチミルコでした。

メキシコシティの中心からソチミルコまでは地下鉄と路面電車を乗り継いでいけますが、私たちは難を逃れたセニョールの車(正確にはセニョールのお兄さんの車)で向かいました。


ソチミルコ市内に入ると自転車に乗った客引きが話しかけてきます。
その客引きと話を済ませて、彼に付いていくと船着き場に到着。

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さてまずはソチミルコとは何ぞや、というお話から。
ソチミルコはメキシコシティ南部にある、メキシコシティの行政区の内のひとつ。
ソチミルコという地名はメキシコ先住民族の言葉で、「花の野の土地」という意味を持つ「ショチミルコ」のスペイン語読みです。
紀元前3世紀に最初の集落が形成され、紀元前2世紀ごろからは当時栄えたティオティワカンの支配下に置かれます。
ティオティワカンが崩壊するとソチミルコにはいくつかの民族が移住してくるのですが、そのうちのショチミルカ族とナワトラカ族がもたらした技術によって浮き畑(チナンパ)農法が発達します。
チナンパとはメキシコ中部の湖水地方の農法で、アシなどの丈の長い草を積み上げて編み、枝で囲った後、泥を載せて浮島にして、その上で畑作を行うもの。
ナワトラカ族はこの浮島に柳を植え、その柳が湖底まで根を下ろしたことで浮島は一つの場所に固定されました。



で、ソチミルコではこのチナンパを運河に沿って小舟に乗りながら見ることができます。ちなみに世界遺産です。



船着き場に着くと、クルーズの説明があります。ショートコースとロングコースがあり、ショートは約1時間。ロングは約3時間。
…で、値段の交渉やら何やらが始まるんですがこれがまー長い長い。たぶん食事を付けるとか、マリアッチ(バンド演奏)を付けるかとか、その辺の話しをしてたんだと思う。
交渉はすべてセニョール&セニョール姉に任せ、「これいつ終わるんだろうね」「てかもう1時間でいいよね、ぴゅーって行ってぴゅーって帰ってくればいいよね」と待っていたのが日本人二人組。

結局どういう経緯でそうなったのかは分かりませんが、ロングコースになりました。ロングだと食事ができるとかで。
しかしソチミルコ難易度高いな!私個人で来てこんな交渉する自信ないわ!


運河クルーズはこの派手派手な舟で。トラヒネラといいます。
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まずは食事の調達。チナンパにあるレストランで注文をして舟まで持ってきてもらい、クルーズ中に食べる。
食べ終わった皿は船着き場に戻る途中で返却。食事代もその時に払います。

鶏肉のモーレ。モーレはチョコレートとチリで作ったソース。カレーっぽくて美味しい。
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売り子がいっぱい。マリアッチの営業も多いです。マリアッチについては、たぶんツアーだともれなく付いてくるんだと思いますが、あちこちで演奏していて嫌でも聴こえてくるので、わざわざつける必要ないね、というのが我々の見解であります。
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チナンパに上陸することもできます。

人形の島(La Isla de la Munecas)。島に生える木々に人形やぬいぐるみがたくさんぶら下がっています。この写真じゃ分かりづらいと思いますが、分からない方が幸せだと思います。私たちはここには上陸してませんが、頼めば行けると思う。
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園芸屋さん。ハバネロ。
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この動物たちから草花が生えてくるらしい。オカルト…!
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スネークファーム。犬かわいいよイヌ。
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クルーズ終了。
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そしてこのままベニート・フアレス空港へ。Tちゃん、セニョールともお別れです。
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車の中で「帰らなくてもいいじゃん!メキシコにいなよー」なんて言ってたセニョール。空港について、そんなセニョールの言葉を笑って流して荷物に付けるタグに書き込みをしていてふと顔を上げたらセニョールがマジ顔でびっくりしました。
Tちゃんとセニョールはお互いをパートナーとしてから1日も離れたことがなかったんです。Tちゃんの会社の社員旅行にも着いて行ったんです、セニョールは。今回私が来てTちゃんと旅をすることになり、一人カンクンに残されたセニョールはとても寂しい思いをしたのです。
セニョールは初対面の私を本当に色々助けてくれて、言葉が分からない私に常に笑顔で接してくれて、なのに私はセニョールを一人にして(しかもグアナファトに行く前の日に「セニョール、マニャーナ、私 y Tちゃん グアナファト, セニョール、カンクン (明日私とTちゃんグアナファト、あなたカンクン)」って言って落ち込ませた。ろくなことしないな私)、何だろうこの恩を仇で返したみたいな。
でもセニョールは「Tちゃんのアミーガは自分のアミーガ」だと思ってくれてたんだな、やっぱり。
本当に二人のおかげでいい旅になりました。何回ありがとうを言っても足りない。


その後、「出国審査どこ?!」なんて大ボケをかましたり(成田便はティファナ経由なのでそこまでは国内線なのだ)、そのティファナに行く飛行機が4時間ディレイになり成田からさらに韓国へ戻る韓国人が大騒ぎしてたり、そしてそのディレイについての説明が23時になるまで一切なくみんな愚痴愚痴行ってたり(ちなみにティファナの悪天候のせいだった)、結局出国審査なしで成田に帰ってきたり、私の隣に座ってたアジア系男性がベトナム人だった可能性が強かったり、このディレイのおかげで私が先に成田に着くはずが結局ベトナム航空のハノイ―成田便が先に着いちゃって夫を3時間待たせたり、色々ゴタゴタしました。それまで順調だったのに、旅の終わりに一気に来たな。

ちなみにアエロメヒコ機が停機したのはベトナム航空機の隣でした。青い機体がどこまでも付きまとってくるよ!