ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

関空でぐるぐる。

海外の空港では当たり前に設置されていながら、日本の空港にはなかった、防犯上便利なサービスがありました。
それは、ビニールぐるぐる。

荷物を機械の上に載せ、スイッチを入れると強度の強いラップが出てくるので、それを何重にも巻きつけることで、荷物が開けられるのを防ぐというものです。
このビニール、当たり前ですが切りにくく、荷物を持ち帰れば面倒な作業が待っている上にゴミが増える…ということにはなるのですが、特に海外の空港では預け入れ荷物の盗難などは多く発生しているので、安全性を高めるという意味では有用だと思います。ちょっと値段が高いな、とは思うんだけどね。


で、だ。私はこれが日本にないのがとても不服で、というのも、私はTSAロックを買うそばから紛失してきたので、いい加減無駄な出費をしたくなかったのです。ゴウンゴウンと音を立てながら流れてくる荷物に、付いていたはずのロックが跡形もなく消え去っているさまを見て、何度ため息したことか。加えて今回ハノイに戻るにあたって、実家で荷造りをしていたところ、強度の強いテープがなく、これでは破れたり、開封されても文句は言えない…と不安になり、母に「ぐるぐるがあればいいのになー」と漏らしたところ、母から衝撃の一言が。


「あったやん」


と。


聞けば前回だか前々回の帰国の際に、関空にその機械が設置されているのを見て、他ならぬ私自身が「ぐるぐるある!!ぐるぐる!!」と興奮して言っていたというのです。やだ、欠片も覚えてないわ…


「マレーシア航空のチェックインカウンターのすぐ近くにあった」ということで、今回行って試してみることにしました。
場所は北ウイングの端っこで、もしかしたら南にあるかどうかは未確認。
係のお兄さん曰く、以前からこのラッピングサービスを望む空港利用客の声はとても多く、去年の9月からサービスを開始。ちなみに成田では昨年6月からサービスを開始しているようです。

料金は機内持ち込みサイズで1個600円。追加料金を払うとプチプチも巻いてもらえます。このプチプチは日本独自のものらしく、海外からのお客様は皆感心しているとか。私もお酒の入った箱だけ巻いてもらいました。

今回感じたのは、やっぱり日本人って作業が丁寧だなあっていうこと。
例えば海外ではとにかく全部に巻いちゃって、あとでコロコロ(キャスター?)の部分をカッターで切り開くのですが、「以前はこちらでもそうしていたけど、それじゃ傷をつけてしまうので」、コロコロの部分を避ける巻き方をしています。また、海外の機械に比べ巻きのスピードも若干遅くなっており、その分丁寧に、均等に巻きつけることが可能になっています。
プチプチを巻くときも、「これはさ、荷物を斜めにしてさ…」なんて言いながら、引っ越し業者のような作業風景。折るとか畳むということに対するプロ意識の高さを垣間見ました。

丁寧な分、時間は少々かかりますが、やる価値はあり。時間に余裕を持って行ってみてください。
9月中は一周年記念で100円引き。荷物4つ+プチプチ1個で2,200円でした。


まあ一般の日本人旅行者には特に必要のないサービスかとも思いますが、海外にお出かけして、帰国の際にはこんなサービスがあるっていうのを覚えておくといいかも、と思います。余った現地通貨の使い道のひとつとして、ぜひ!


さて、ハノイに戻って参りました。気持ちの良い秋晴れです。