ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

猫砂とラーメン。

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我が家の猫砂がとうとう残り一袋になったため、SyrenaのFIVIマートへ行くことに。
別にSyrenaじゃなければ買えないものでもないですが、うちの近所のスーパーはものすごい不安定供給で、欲しいときに限って売ってないんです。市場はうちから遠いし、たいてい一度に5,6袋買うので、確実に大量に置いていて、帰りもドア・ツー・ドアで帰れるSyrenaに毎度買いに行っています。そして、Syrenaとくれば、『大山』でラーメンだなあ!

豚骨が幅を利かせるハノイにおいて、貴重な醬油・塩・味噌ラーメンを出すお店。Xuan Dieu方面に行くことが殆どないので、行く頻度はせいぜい月1程度だけども、かなり好き。

 

太麺ラブです。

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チャーシューもほとんど赤身なのにしっとり柔らかだし、ああやっぱり好き、『大山』。

 

◆北海道ラーメン・豚丼 大山◆

Add: 1F, Syrena Tower, 51 Xuân Diệu

Tel: (04)3718 8286 

 

 

ラーメンといえば、佐野実さんが亡くなりましたねえ。

私自身、そこまでラーメン好きというわけでもないので、佐野さんが「ラーメンの鬼」として出演し話題となった『ガチンコ!』も殆ど見たことがないし、関東に縁もないから、お店に行ったこともありません。

ただ佐野さんに関することで強く印象に残っていることがひとつ。学生時代、つけっぱなしになっていたテレビで『ガチンコ!』が始まり、それを何となく見ていたことがあります。その回の課題は「醤油を使わないスープを作れ」というものだったのですが、それなのにがっつり醬油の味がするスープを出した人がいて、佐野さんが「これ作ったの誰だ?」と見習いたちを一睨み。すると、サングラスをかけた、金融屋と見まがうような外見の男性(たしか結構な問題児扱いだった)が「俺じゃ」と答える。ふてぶてしい態度のその男性に、「俺は醬油を使うなと言ったよな?」と聞く佐野さん。それに対して男性が答えたのが、「それは、魚醤じゃ!」。

見習い生たちも震撼したかと思いますが、私も震撼しました。この佐野さんが、えらい厳しい人だというのは知っていましたし、このルールすれすれの、ずるいといえばずるい方法を(またそれをやったのが問題児だっただけに)この人が許すなんてことがあるとは思えず、さて丼を床に叩き付けるのか、男性を怒鳴りつけるのか、どうするのか…と緊張して見ておりました。
記憶にある中では、それが『ガチンコ』を見た最初で最後でございました。

すでに書いた通り、私はラーメンにも佐野さんにも思い入れはないのです。ただ、あの「魚醤ラーメン」の回の緊張感はいまだに忘れられません(ちなみに魚醤ラーメンは受け入れられていたと記憶しています)。ラーメンというか、料理の世界の内幕の恐ろしさよ…。

「ラーメンはいつからあんなに偉くなったんだ」と問いかけた人がいました。私のおぼろげな記憶では『ガチンコ!』あたりからじゃないかしら、と思うのですが、しかし、でかい顔をしていいかどうかは別として、職人が一本筋を通して、自身の納得いくものを世に出すということは当たり前のことだと思いますし、それに対して有り余るほどの自信が職人にあって、さらにそれに納得してお金を払う人が多くいるんですから、もう「そういうもんだ」でいいよねえ。大衆の味であったラーメンを、高みに上げたことは、「功労」と呼んでいいと思います。
そんな「功労者」の1人であった、佐野さんのご冥福をお祈り申し上げます。