11年ぶりに見た町

ホイアンは実に11年ぶり。さすが10年ひと昔というだけあって、えんらい変わりようでした。観光客も増えたし、お土産屋さんもものすごく増えてた。川向こうの小島なんて、あんなにお店なかったはずだし、そもそも小島との間にかかる橋だって、手すりなしの石橋だった、ような。　　

 

ホイアンには2泊3日したのだけど、3日目には全くすることが無くなってしまった。

11年前、大学生だった私は、ホイアンに5泊したはず。当時のホイアンなんて、今以上にすることがなかったはずだけど、私は全く飽きなかったし、満ち足りていた。ホイアンには魔力があって、私は町に魅せられていた。

町が変わったんだろうか、それとも私が？当時はベトナムという空間に自分がただ存在しているだけで嬉しかったのだから、やっぱり私が変わったんだろう。この11年、私はホイアンに焦がれていたけど再訪が叶わず、そうこうしている内に、ホイアンに対してあまりにも大きな夢を抱いてしまったのかもしれない。思い出を、美しくし過ぎたのかもしれない。

 

そうは言っても、ホイアンはまだまだ静かで、美しい街でした。僅かな失望も、街を出るころにはほとんど消えて、やっぱりまた来たいと思った。まだ私は、絡めとられている。