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ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

リーガの建築・2

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 バルト地域のキリスト教化のため1200年にドイツから派遣されたアルベルト司教が、1211年まで住んでいたのがこちらの聖ヤーニャ教会(写真右)。こちらは1484年に一度破壊され、1500年ごろに再建。1677年に一度火災に会っているものの、3年後に再建されました。ちなみに写真左の白い建物はエケ修道院。1435年にリーガの定住を望む人や、病人のための収容施設として建てられ、その後、ポーランド占領時代の1596年にエケという名の貴族によって、リーガの商人組織の指導者たちの未亡人を収容する女子修道院に変えられました。外観がかわいい。

 

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 外壁には十字架の穴が。こちらはある2人の修道士のために捧げられたもの。その昔教会を建てる際に、2人の修道士が人柱となって壁に埋め込まれたものの、当時の法王がこの行為を是とせず2人を聖人として認めなかったことで、彼らの存在は忘れられてしまった。この2人の亡骸は19世紀の教会修理の際に発見され、この2人を記念して十字架型の穴が作られた、とのこと。

この教会の外壁にはほかに、中に口を開けた人の顔が施された穴が2つあります。これはかつて、この部分にあった小部屋から、神父が教会の外に向かって説教を行った…というのを示しているのですが、見た目にはただのホラーです。

 

内部。入場料2ユーロを、募金箱に入れる形で払います。団体割引あり。天井の網の目模様が特徴的…なのですが、写真なし。

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こちらは聖ヤーニャ教会と聖ペーテラ教会の間にある、『ブレーメンの音楽隊』。姉妹都市・ブレーメンから1990年に贈られたもの。ブレーメン市はアルベルト司教の出身地なのです。

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 ちなみに兵庫県神戸市もリーガの姉妹都市。

 

 

写真右側、外観がとても印象的な建物がブラックヘッド・ギルド会館。2001年、リーガ市建設800周年の記念として再建されたもの。

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元々小さな市場だったこの広場、14世紀から市議会によって集会や祭の会場とするために拡大。処刑なども行われていました。この頃建てられたルネッサンス調の建物を、1477年から独身外国人商人の集まりであるブラックヘッド・ギルドが借り、1713年には完全に所有したのでした。入り口となる門には、ブラックヘルド・ギルドが守護聖人とした聖マリティウスが描かれています。

元々あった建物は1941年、ナチスによる爆撃で骨格を残すのみとなり、その後ソ連時代にその骨格すらも撤去されたのでした。建物の再建工事は1995年に始まり、先に書いたとおり2001年に完成。

 

壁面には天文時計、時計の下にリーガ、ハンブルグ、リューベック、ブレーメンのハンザ同盟(バルト海沿岸地域の貿易を独占し、北欧地域の経済を支配した都市同盟)4都市の紋章。屋根の上には騎士や兵士の守護聖人・聖ゲオルゲの風見鶏。そして建物の正面にはリーガ市の守護聖人である聖・ローランドの像。

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ヨーロッパというのは古い町並みを残してナンボ、みたいなところがあり、この新築の建物を「興ざめ」とする向きもありますが、とはいえ文句なしに美しい建物です。このまま100年、200年と、美しいまま残っていけばいいな。

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 ところで多くのヨーロッパの国がそうであるように、リーガもチャリダーが多いんですが、ようもまああの石畳を走れるもんだと思います。自転車をガッタガタ言わせながら、涼しい顔して走り抜けて行く彼らとすれ違うたびに、腰痛持ち夫婦は「…すごい」としか言えないのでした。

 

参考文献:原翔(2007)『ラトヴィア』(バルト三国歴史紀行 Ⅱ)彩流社