書き散らし。5
9番バスの管理会社が、公共運輸交通センターだとかいう会社になってた。
なんか色々変えてるのねー。
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JICAの、ベトナム北西部農村地域の地場産業振興支援プロジェクトオフィスへお邪魔してきた。
ハノイで少数民族ものっていくらでも買えるけど、日常で使えるもの、特に日本で使えるものって少ないと思いませんか。私常々思ってたんですけど。
確かにモン族の衣装なんて華やかで鮮やかで、でも生活に取り入れるとなると難しい。
マイチャウで、あるお店を見つけたとき私すごくびっくりしたんですよ。
マイチャウだって少数民族の住む場所だけど、お土産ものってなると買うものがない。
だってハノイでも売ってるから。いやむしろ、ハノイで買う方がきれいなものが多いから。
どこ行っても似たようなもんばっかだよ…と思ってるところに、
店構えは確かに他のところと変わらないんだけど、商品の持ってる空気が、他と全く違うのね。
ファブリックの模様自体は確かに「伝統工芸」なんだけども、ラインナップや、その色合いが、フレンチスタイルっぽくて、私は心奪われました。
淡いピンク、ブルー、グリーンなんて、既存の商品というか、製品にはなかったよねー。
ああ、新しいな、と思った。
ただ、マイチャウでしか買えないのがネック。
マイチャウ、「明日マイチャウ行こうぜー」「おーけーおーけー」なんてノリで行けるとこじゃないんで。
行ってもすることないしな、ぶっちゃけ。
そう思ってたところに、8月の31日かな?見つけたのが、このお店。
『Chie』です。すでにこのブログに2回出てきてる(笑)。
私歓喜。喜び過ぎて、もっとここの商品について知りたくて、今回オフィスにお邪魔したわけです。
で、今回お聞きしたお話は、写真と一緒にまとめて、某所に出すことになります。出たらブログにURL貼る。
今日のブログでは、ざっくりと。
JICAで行っているプロジェクトは、伝統技術の再生+保護のために、技術および売るためのノウハウなどを対象となった地域の地元民に教え、手仕事による生産と販売について段階的に支援を行い、最終的には完全にベトナム人(これは勿論広義のベトナム人)自身の手で守り、広げていくのを目的に展開されていました。
特に印象的だったのは、生産・販売に関するノウハウに、「外国人の好むカラーについて」も含まれていたこと。
すでにもう聞き飽きているほど言われ続けていることですが、都市部とはいくつもの山を隔てた場所で生活する少数民族も、近代化の波から逃れることはできなくなっています。
少数民族たちは伝統衣装を脱ぎ、より安価で手間のかからない既製服を着るようになってきた。
綿々と受け継がれてきた技術は機械化の波に飲み込まれ、やはり安価な化繊が流通し、何より手間のかかるわりに収益の見込めない伝統工芸は見捨てられるようになってきた。
結局、「売れる」こと、そして「お金になること」が今の時代は無視できない。利益が出なければ意味がないわけです。きれいごとでは伝統は守れない。
やはりベトナムで、利益も見込める値段で、伝統的なものを売るとなると、ターゲットは自然外国人になる(日本人に限らない)。となると彼らに売るためにはやはり、好まれるものを作らなければならない。
となると、商品のカラーも大事になってくる、と。
これはちょっと目からうろこだったよ。実際目に優しい色合いのものが多いです。
デザインについては、日本人スタッフもアイディアを出しつつ、基本的には企画も含めて、『Chie』店長のThuyさんが担当していると。
すごいな。本当にセンスがいいんだよ。
さて、私は先に、このプロジェクトについて『展開されていました』と書いた。
このプロジェクトは、今年で一旦終了し、あとは完全にベトナム人の手に委ねられるそうです。
地元で採れたものを使って、手で紡ぎ、織り、その糸1本1本に生産者たちの想いがこもっています。
伝統を守るという気負いもあるかとは思いますが、私が製品や写真から感じたのはもっと穏やかで基本的な、作る喜びのようなものです。
このブログを見て、興味を持った人がいたら、ぜひ覗いてみてほしい。伝統と新しさ、相反するものの融合がここにはあります。
お茶やワインもあるよ。お茶、私飲んでます。美味しい。
プロジェクトについては、ホームページ(http://www.taybac.net/index.html)をご参照ください。
あと、商品のラインナップについて、「こういうのが欲しい!」といったお客様の声やアイディアがあれば、お寄せくださいとのことです。
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こういう話を聞くと、「伝統をファッションに貶めるのか」みたいな批判が出ることがある、らしい。誰から聞いたんだっけな。
いや、元からファッションじゃん?とか思っちゃうんだけど、どうなんだろう。
社会学系出身者にしてはあるまじき軽さ、とか言われたらどうしよう。