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ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

ブンダウマムトム。

夫に「うちの会社の近くに、ブンダウマムトムの美味しいお店がある」と聞いて、行ってきました。

ブンダウマムトム。ブン・ダウ・マム・トム。Bún đậu mắm tôm.
búnは米を原料とした細麺、đậuは豆、ですがここでは豆腐を意味します。ブン・ダウは、ブンを豆腐と一緒にいただくものです。行商のおばさんが売ってたりします。
そして、 mắm tôm…mắmは塩漬けにしたもの、という意味で、 tômは海老。海老を塩漬けにして発酵させたもののことなんですが、まーこれが、


何とも言えない味で、


臭い。


色が灰色。



非常に曲者なわけです。

数あるベトナム料理の材料の中でも、これを苦手とする外国人はおそらくパクチー並みに、いやあるいはそれ以上に多く、ベトナム人の中でもこれを苦手とする人が割といたりする。日本料理で言うなら、それこそ納豆とかくさやの位置づけになるかなあ。

で、私は臭いのきつい食材が苦手で(例外・ドリアン)、当然これだって嫌いなわけですよ。パクチーだってやっと最近少量なら食べられるようになったばかりの私が、正直口の中に入れられるはずのないものです。
このマムトム、ベトナムでは主に前掲のブン・ダウや、犬肉に添えて食されます。
よって、私はブン・ダウも犬肉も、留学期間も合わせて7年にならんとするベトナム生活の中で、2、3回しか食べたことがありません。しかも一口食べてすぐに、ヌックマムをもらったし、実質2口くらいしか口にしてないんじゃないでしょうか。


で、ですよ。
今回夫に連れて行ってもらったお店は、そのマムトムが他と違って美味しいのだ、と。夫に注がれる、私の疑惑の目。しかし、パクチーもマムトムも大嫌いな某友人Yさんも、「あそこのなら食べられる、おいしいよね」と言っていたので、ならば、と行ってまいりました。


12時に夫職場に集合。いつもは12時を15分ほど過ぎなければ出てこない夫が、ほぼ12時きっかりに出てきました。「早いね」と言うと、「早くいかないと売り切れるから」と私を急がせる夫。

来てみれば、路上に5人用の長テーブルを2卓出しているだけの、小さなお店。ブン・ダウの他に、ブン・モックなどの汁麺も出しています。
テーブルの脇ではおばちゃんが一人、手際よくブンの塊を切り、豆腐を揚げ、スープを器に注いでる。
そうやってできた料理を、おじさんと息子が配膳している、そんな小さい店。
そんな小さい店の長椅子は、私たちが到着した時点で1人分のスペースしかありませんでした。


これは期待できる。混んでいるお店は、その業務形態にかかわらず、美味しい。これは基本中の基本のセオリーです。


まず、マムトムが目の前に置かれた。いきなりクライマックスですか…

…あれ?これマムトムですか、色が…

聞けばマムトムに油と、ブン・モックのスープを注いで作ってあるとか。そこにライムの汁を搾り入れ、ブンや豆腐をつけていただく、と。
試しに食べてみれば、確かにあの嫌な味はせず、ほんのり酸味のある後味が残るだけ。これはいける。うん。いける。

ここの大きな特徴、それはなんとネム(揚げ春巻)までついてくること。
そして、一口食べてみたら、まー豆腐も揚げ春巻もものすごく美味しい!豆腐も春巻も、素材の甘味が感じられて、これならいくらでも食べられる!両方揚げ物ですが、全然しつこくないし!

美味しい、美味しいと箸の止まらない私の横で、「マムトムはまずいとか言ってる人はさ、ベトナム料理のことなんて1?も分かってないよね」としたり顔で言う夫。嫁の真横で嫁批判ですよ。ひどいね!


私たちが食べている間に5人のお客さんが出て行き、新たに4人のお客さんがやってきた。やっぱり評判なんだねえ。いやほんと、美味しかったです。
それでもどうしてもマムトムは駄目なのよって言う場合でも、もちろんヌックマムを頼めば出てきます。


…で、ここまで書いておいて、店名忘れたっていうね!ほんとにもう、ね!
Yen Phu通りの、Thanh Nien通り寄りにあります。