クッキーが教えてくれた、1ラッツ硬貨の魅力
ラトビア土産の定番といえば、ニット製品、琥珀、そしてLaimaのチョコレート。
ライマは1870年に、ドイツ人実業家・Theodor Riegertによってリガに設立された、チョコレート工場からスタート。創業後瞬く間に業績を上げ、一時はバルト地域最大の工場に成長。チョコレートから魚の缶詰まで幅広い商品を製造・販売していたそうです。1930年には500人もの従業員を抱え、ラトビアのみならず、フランス・イギリス・エジプト・その他各国で製品は販売されていました。その後、他企業との合併・ソ連時代の国有化を経て、現在に至るまでバルト地域でも最もメジャーなスイーツブランドのひとつであり続けています。
ライマ直営店は市内中心部にいくつかあります。直営店ほどにはバラエティがないにせよ、スーパーやコンビにでも手に入ります。
そんなライマの商品の中で気に入ったのがこちら。ラッツクッキーです。Selgaはライマのクッキーやビスケット、ウエハース類についている名前。
ラッツはラトビアの旧通貨(2014年よりユーロ導入)。こちらのクッキーは1ラッツ硬貨がデザインされていて、これがもう可愛いー!!しかも絵柄が豊富!!
コインデータベースによると、1ラッツ硬貨は年毎に違うデザインのものが発行されていたようです。元々、旅の記念に現地通貨を可能な限り全種類持ち帰るようにしている私、できればこのラッツも欲しかったんですが、国内では現状ユーロとラッツの両方が使用可能とはいえ、ラッツの供給自体は当たり前ですがストップしているんですよね。当然ドルを両替してもユーロにしかならないし、ためしにマクドナルドで「おつり、ラッツでもらえませんか」と聞いてみたけど答えはノー。
しかしライマのクッキーでラッツ硬貨の可愛らしさに触れてしまった私としては、せめて、せめて1枚でいいから、ラッツコイン、できれば1ラッツコインが欲しかった。銀行や郵便局、あるいはスーベニアショップなどでコインを販売しているところがあるはず、と思って探してみるも、探し方が悪いのか、そもそも売られていないのか、ユーロはあるのにラッツは見つからず、これはもうあきらめるしかないのかな…と思っていました。
が、夫が見つけたーーーー!!!!
場所はアールヌーボーミュージアム向かいのショップ、アール・ヌーヴォー・リガ。パッケージされたユーロコインとともに並べて置いてありました。きゃーきゃー!!
悩みに悩んで(結構高い)、4枚購入。一番手前から、2004年発行の「Sprīdītis」(ラトビアの絵本のキャラクター)、2012年発行の「ハリネズミ」、2008年発行の「睡蓮」、2011年発行の「ハート型ジンジャーブレッド」。
他の国の通貨とともに、ライマ時計のイラストが入った缶に納めております。こちらヌガー入りチョコレートの入った缶で、蓋には貯金箱にするための穴が開いています。
旧通貨をおみやげ物として売買するっていう概念は結構たくさんの人が持っているので、もしかしたらラッツも、数年後には割と容易に手に入るようになるかもしれません。2013年の1ラッツコインはデザインがこの上なくシンプルで、好きだなあ。アンバー入りコインのような、いかにもバルチック、なコインも好きです。
ところで、私まったくユーロに関して無知でして、今回の旅で初めて「ユーロのコインは国によってデザインが違う」ということを知り、俄然張り切って集めました。さすが各国共通通貨、リガとタリンに1週間ほど滞在しただけで、フランス、イタリア、フィンランド、スペイン等々集まりました。一番のお気に入りはポルトガルです。
参考:
Laima社ホームページ(英語): http://www.laima.lv/en/
Collector Coin Database: http://www.coin-database.com/