ハノイのはちへお。

from Hanoi, Vietnam

グアナファト、そして日本人・日本人・日本人

グアナファトにはピピラの丘という名所があります。私の泊まったホテルからも見えたのです。
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「ピピラ」とは、メキシコ先住民の抗夫だった男で、1810年の独立戦争において勝利のきっかけを作った英雄であります。
グアナファトが銀鉱山の街として発展したことはすでに書きましたが、これによって当時メキシコを統治していたスペイン人と、先住民でありまた被支配者であったメキシコ人たちとの貧富の差が大きく広がり、それが結果としてメキシコ人の蜂起を招いたのでした。
メキシコでも屈指の美しい街は、かつて戦場だった。
現在では州立博物館となっている建物にスペイン軍が立てこもり、その中への突破口を作ったのがピピラだそう。

そのピピラの像が立てられているのが、「ピピラの丘」。グアナファトに来たら、ここへ登らなければなりません。

ピピラの丘へ登る方法は2通り。徒歩か、ケーブルカーです。

私は山登りが大嫌いです。山の良さは分かりますが、登るのは大嫌いです。だってしんどいもん。

だから、ケーブルカーの乗り場を探します。フアレス劇場の前の通りをあっち行ったりこっち行ったり。おっと「←Pipila」と書かれた案内板がありました。その小道へ入って、ケーブルカーの乗り場へ…



って、



登れども登れども。



民家が両脇に並ぶ石畳の急な坂と階段を、ゼハゼハ言いながら登ります。
ふと、階段に腰かけて子供をあやす母親が目に留まりました。
そのとき、私は思ったのです。



あ、これ登ったらあかん道や。



そう、ピピラの丘に登る道は強盗が出たりして、実は治安があまりよろしくないのです。



その母親が私に何をしたわけでも、言ってきたわけでもありません。ただ、雰囲気が他の人と違いました。
目つきが違う。この人、ちょっと怖い。

ただの思い過ごしだったとは思います。一方で、その道が危険なのもまた事実。人通りなんてないし!そして、何より私は山登りはしたくないのです。

速攻で引き返しました。その母親の視線を感じながら。


で、またフアレス劇場の前の通りをあっち行ったりこっち行ったりして、ケーブルカーの乗り場を探します。


乗り場はね、フアレス劇場の向かって左側にある細い道を登って、
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トンネルの手前にある、「TAQUILLA」と書かれた看板のある建物にありました。


…実は、徒歩で登る道に行く前に、私ここまで来てたんです。が、「TAQUILLA」を「テキーラ」だと思って、中を見ずに素通りしたのです。
「TAQUILLA」とはチケットカウンターのこと。お間違えなく。


無事にチケットも買って、ケーブルカーでゴウンゴウンと上まで登ります。

英雄ピピラ。
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さて、このピピラの丘、何で有名かというと、

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この眺望!

グアナファト旧市街が一望できるんです!
砂糖菓子のような色の家々が連なるグアナファト。丘の上から眺めるその景色もやっぱりかわいい!


ここ、夕方から夜にかけての変化が特に美しいんです。

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日が沈むにつれて、刻一刻と変化するその景色…


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まあ何より一番びっくりしたのは、この日この丘に日本人、それも関西人が6人も集結したということです。
それはもう、全くの偶然で。

たまたまメキシコシティで出会った男の子3人が意気投合してグアナファトへやってきて、ピピラの丘へ
     ↓
そこへ私がやってきて
     ↓
みんなで話してたら、あとからやってきたご夫婦が、「あれ、日本語やん」と話しかけてきた、という。


しかも男の子のグループの内の1人は、バシリカの前でうろつく私を目撃していたのです。いや逆に私も噴水の上に座ってる人、日本人っぽいなーと思って見てたけど!
まさかメキシコまで来て小山ロールの話で盛り上がるとは思わなかった…あなどりがたし、グアナファト!
(小山ロールとは、我が故郷が誇る行列のできるお店のロールケーキ)
登山が嫌いでー、という話をしたら、「え、じゃあなんでメキシコ来たんすか」と言われた。やかましいわw


夜道が怖いので、ご夫婦と一緒に山を下り(もちろんケーブルカーで!)、バシリカの前で別れて、ホテルへ戻ります。

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「うー、暇だなー」なんて思いつつ、Facebookを見たりしていたら、部屋の外で「hachiheoさーん」と私を呼ぶ声が。


ドアを開けると、


え、Tちゃん?!



そう、実はここからTちゃん@カンクンとの二人旅。
実はTちゃん、3月に日本に帰るつもりだったのが色々あってキャンセルになり、ならば「私もメキシコあちこち行こうかなー」と私が来るのに合わせて休暇を取ったのです。
アエロメヒコでグアナファト入りした私に遅れて、カンクンからメキシコシティまで飛行機で飛び、そこからバスでやってきたTちゃん。
ホテル近くの劇場まできたら電話するーと言っていたのが、まさか部屋まで直接来るとは思わなかったのでびっくりしたわwしかも細いヒール履いて、スーツケース抱えて階段登ってきたという。


とりあえずもう9時前でご飯を食べられるところもなかろう、と、ホテル併設のカフェで晩御飯。

オリジナルの食器が可愛い。「zopilote」がマヤ語で「ハゲタカ」という意味だそうで、だからこのマークなんだな。
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行動派のTちゃんが来てくれたので、翌日からあっちこっち、ほんとにあっちこっち歩き回りました。なのに体重が減らなかったのはなんでだろう?

ともかく、メキシコ日記はまだまだ続くのです。