モロッコの旅 3日目・トムとジェリーを探して
海辺の街エッサウィラはアーティストに愛された街、といいます。
実際行ってみれば、レザーショップや陶器のお店に混じってアーティストの作品を売っているアトリエショップなどもよく見かけました。
1日目に夕陽を見に行った北稜堡でも、こんな風に絵が並んでいたり。
そんなエッサウィラのメディナには、この街の青年によって描かれたウォールアートが存在し、中でも有名なのが「トム&ジェリー」。あの猫と鼠です。
ガイドブックで見てからこれは一目見たいと思っていたので、アルガンオイル工房からメディナに戻ると早速、トムジェリ探しを開始しました。
…探せども探せども。
結局2時間ほど歩き回っても見つからず。
途中で私はリタイア。夫だけ再び探しに行きましたが、1時間ほどして帰ってきた彼が言うには、見つからない、と。
ただ、二人とも「上からペンキを塗って何かを消したらしき場所」というのをいくつか目にしました。「…もしかして、消された?」という、暗い、あまりにも暗い疑念が沸き起こります。
結局リヤドのスタッフのお兄さんにガイドブックを見せて聞いてみることに。
すると、「僕はこの絵のことは知らないんだけど、多分消されたと思う…。去年、国王がエッサウィラを訪問した時に、街中の壁を白く塗りなおしたんだよ。このガイドブック、去年より前のものなんじゃない?」
な ん で す と ? !
ちなみにこの時私が持っていたのは、地球の歩き方編集室の『aruco モロッコ』。発行年月日を見れば、確かに一昨年の7月でした…。嗚呼!!
というわけで、残念なお知らせです。もうトムもジェリーも、あの美しい街に遊んでおりません。国家権力によって抹殺されました(大袈裟な…)。